【完結】遺族の強い希望により
◆
「いらっしゃ――……ちょっとどうしたの、その顔!」
ドアを開けた玲奈は、前に訪ねた時とは打って変わって元気そうだった。
髪も肌も以前の艶が戻って、服装もメイクもきちんとしている。
その様子にほっとして、それから苦笑した。
「っせえな、色々あったんだよ」
と、亮は不貞腐れたようにそっぽを向いた。
左目の周りを飾る痣はまだ新しくて色濃く、痛々しい。
おたふくのように腫れあがった顎周りの方は、青紫だったのが緑色に変わってきているところだ。
ぱっと見は分からないが、後頭部にはこぶもあった。
「玲奈、落ち着いた? 大分元気そう」
「うん、おかげ様で。こっちも色々あったわよそりゃもう。この前はお騒がせして、心配かけてごめんね?」
「いいよ全然、こんな時はお互い様」
「そんなこと言って……みのりは全然頼ってくれないクセに」
ドアを開けた玲奈は、前に訪ねた時とは打って変わって元気そうだった。
髪も肌も以前の艶が戻って、服装もメイクもきちんとしている。
その様子にほっとして、それから苦笑した。
「っせえな、色々あったんだよ」
と、亮は不貞腐れたようにそっぽを向いた。
左目の周りを飾る痣はまだ新しくて色濃く、痛々しい。
おたふくのように腫れあがった顎周りの方は、青紫だったのが緑色に変わってきているところだ。
ぱっと見は分からないが、後頭部にはこぶもあった。
「玲奈、落ち着いた? 大分元気そう」
「うん、おかげ様で。こっちも色々あったわよそりゃもう。この前はお騒がせして、心配かけてごめんね?」
「いいよ全然、こんな時はお互い様」
「そんなこと言って……みのりは全然頼ってくれないクセに」