【完結】遺族の強い希望により
みのりと玲奈が隣り合って、互いのゼリーとプリンを奪い合うようにじゃれながら食べている。
対面に座った亮は静かに抹茶プリンを突きながら、隣に座る玲奈の母と言葉を交わした。
「戒名――」
「ん?」
「誠の字が入っていましたね。立派な人だったんだろうな、お会いしてみたかった」
玲奈の母親は驚いた様子だった。
位牌には確かに戒名が刻まれているが、そんな細かいところまで彼が見ているとは思わなかったのだろう。
「そうね……お寺さんからいただくものだけど、あの人に合った良い名前をいただいたと思うわ」
不思議よね、と微笑む玲奈の母の言葉の続きを待つ間に、またプリンを一口食べる。
玲奈の母も言葉を選ぶ間、静かにゼリーを口に運んだ。
「お寺さんはあの人の人生をずっと見てきたわけではないのに、本質を分かっていただけたみたいで……あの人も喜んでいるわきっと」
対面に座った亮は静かに抹茶プリンを突きながら、隣に座る玲奈の母と言葉を交わした。
「戒名――」
「ん?」
「誠の字が入っていましたね。立派な人だったんだろうな、お会いしてみたかった」
玲奈の母親は驚いた様子だった。
位牌には確かに戒名が刻まれているが、そんな細かいところまで彼が見ているとは思わなかったのだろう。
「そうね……お寺さんからいただくものだけど、あの人に合った良い名前をいただいたと思うわ」
不思議よね、と微笑む玲奈の母の言葉の続きを待つ間に、またプリンを一口食べる。
玲奈の母も言葉を選ぶ間、静かにゼリーを口に運んだ。
「お寺さんはあの人の人生をずっと見てきたわけではないのに、本質を分かっていただけたみたいで……あの人も喜んでいるわきっと」