【完結】遺族の強い希望により
「うわあ」
そこで何故か、玲奈が感嘆の声をあげた。
どこに反応したのかとみのりが眉を寄せると、
「凄いねみのりのご両親。なんか、夫婦だね」
どうやら話を聞きながら、口数の少ないみのりの両親の阿吽の呼吸を感じ取って感心したようだった。
「亮もちゃんと自分の親に話をして来いって意味?」
「まあ、そういうことだったんだろうな。それで俺、これ」
と、亮は座ったまま上半身を前に丸め、後頭部を見せて指差した。
「何? 良く分かんない」
と顔を近づけたまま首を傾げた玲奈に、みのりが横から言った。
「触れば分かるけど、凄いのよ」
ぼこぼこだった。
今でも確認できる大きなこぶは2つある。
目立つものはなく今は残っていないが、あの翌日にみのりが亮と会った時には、顔にも身体にも無数の痣と擦り傷が出来ていた。
そこで何故か、玲奈が感嘆の声をあげた。
どこに反応したのかとみのりが眉を寄せると、
「凄いねみのりのご両親。なんか、夫婦だね」
どうやら話を聞きながら、口数の少ないみのりの両親の阿吽の呼吸を感じ取って感心したようだった。
「亮もちゃんと自分の親に話をして来いって意味?」
「まあ、そういうことだったんだろうな。それで俺、これ」
と、亮は座ったまま上半身を前に丸め、後頭部を見せて指差した。
「何? 良く分かんない」
と顔を近づけたまま首を傾げた玲奈に、みのりが横から言った。
「触れば分かるけど、凄いのよ」
ぼこぼこだった。
今でも確認できる大きなこぶは2つある。
目立つものはなく今は残っていないが、あの翌日にみのりが亮と会った時には、顔にも身体にも無数の痣と擦り傷が出来ていた。