【完結】遺族の強い希望により
「先日お嬢さんからも話を伺いました。しっかりした娘さんだ。大学を辞めて引きこもっていたと聞いたが、そうなってしまったのも馬鹿な息子のせいと我々は責任を感じています」
粛々と話す亮の父親の話を聞きながら、みのりの胸は痛んでいた。
そういう風に全てを亮の責任と思っては欲しくない。
自分にも確実に非があったのだ。
むしろ非が重いのは自分の方だとみのりは思っている。
だが口を挟んではいけないのだと思った。
今日は親同士が話し合う場なのだから。
自分の思いは既に、どちらの両親にも話してある。
次に紡がれた言葉は予想外だった。
みのりには考えもつかなかったことだ。
「廣岡家で水子供養をさせていただきたいと望んでいます。お許しがいただけるのなら」
「――水子供養、だと」
反応を示したのはみのりの父だった。
彼にとっても思いもつかない申し出だったのかもしれない。
粛々と話す亮の父親の話を聞きながら、みのりの胸は痛んでいた。
そういう風に全てを亮の責任と思っては欲しくない。
自分にも確実に非があったのだ。
むしろ非が重いのは自分の方だとみのりは思っている。
だが口を挟んではいけないのだと思った。
今日は親同士が話し合う場なのだから。
自分の思いは既に、どちらの両親にも話してある。
次に紡がれた言葉は予想外だった。
みのりには考えもつかなかったことだ。
「廣岡家で水子供養をさせていただきたいと望んでいます。お許しがいただけるのなら」
「――水子供養、だと」
反応を示したのはみのりの父だった。
彼にとっても思いもつかない申し出だったのかもしれない。