【完結】遺族の強い希望により
「たまたま一緒にいた人たちの中に、その子がいただけだよ!」

「そうだよ決めつけるなよ。ましてや自分の娘と同年代なんて――」


否定しようとするみのり、それに加勢した亮の言葉を、玲奈は片手を上げて制した。


「私ね、最初気持ち悪いって思った。相手は同年代どころかひとつ下なの。信じてた大好きだった父が、仕事でだって高校生相手にしている父が、そういう年齢の子に手を出すなんてって。裏切られたっていうショックよりも何て言うか……ただ、気持ち悪いって思ったの」


でも、と、玲奈は続ける。
2人は黙ってそれを待った。

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