【完結】遺族の強い希望により
呼びかけ、腕を掴み、頬を叩き、身体を揺さぶる。
されるがままにガクガクと頭を揺らしながら、玲奈は突然泣き出した。

2人が訪ねて来た直後に大泣きしたばかりではあるが、その泣き方が違い過ぎた。
涙よりも悲鳴に近い大声を張り上げた泣き方は、まるで子どものそれだ。


「玲奈……玲奈ってば!」

「やあああーーっ!!」


やがて玲奈は2人に抵抗するように両手を振りまわし暴れ出した。
どうにか正気に戻そうと必死に彼女を押さえていたみのりは突き飛ばされ、後ろに尻もちをつく。


――なんなの、これは。
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