【完結】遺族の強い希望により
心が悲鳴をあげた。
見なければ良かったと、震える指で携帯の電源を落としたが後の祭りだった。


知りたくなかったのは、他人事と思っていた死が自分を取り巻く人間の関係者だったことではない。
玲奈の父親は玲奈の父親にすぎず、みのりにとってはやはりそれは赤の他人だ。


見たくなかったのは高嶋玲奈の名前。
知りたくなかったのは、まるで彼女のマネージャーよろしく連絡係を務めている亮の現状である。
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