【完結】遺族の強い希望により
◆
「Dear……亮?」
Rとyだけがやたら目について、みのりはつい思ったままを口に出していた。
高校の頃、それこそ付き合う前から、ノートや手帳の片隅に悪戯に何度も書いては1人にやけて、誰にも見つからないようにこっそり消した文字だ。
付き合っている間も手紙を書く機会などほとんどなかったが、誕生日やクリスマスのプレゼントにカードを付けた時には自分もそう書いた気がする。
『Dear Ryo』と。
「は? ……って、Ryuだろこれ、よく見ろよ」
Rとyだけがやたら目について、みのりはつい思ったままを口に出していた。
高校の頃、それこそ付き合う前から、ノートや手帳の片隅に悪戯に何度も書いては1人にやけて、誰にも見つからないようにこっそり消した文字だ。
付き合っている間も手紙を書く機会などほとんどなかったが、誕生日やクリスマスのプレゼントにカードを付けた時には自分もそう書いた気がする。
『Dear Ryo』と。
「は? ……って、Ryuだろこれ、よく見ろよ」