【完結】遺族の強い希望により
「Dear……亮?」

Rとyだけがやたら目について、みのりはつい思ったままを口に出していた。


高校の頃、それこそ付き合う前から、ノートや手帳の片隅に悪戯に何度も書いては1人にやけて、誰にも見つからないようにこっそり消した文字だ。

付き合っている間も手紙を書く機会などほとんどなかったが、誕生日やクリスマスのプレゼントにカードを付けた時には自分もそう書いた気がする。

『Dear Ryo』と。


「は? ……って、Ryuだろこれ、よく見ろよ」
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