【完結】遺族の強い希望により
「あれ? これって……」
1、2ページ置きに字体が変わった。
『Dear Ryo』で始まるページと、『J』で始まるページでは書いている人物が違うようだ。
「じぇ……えっと、Jessica……Jessie? え?」
「見せて――ああ、ジェシーはジェシカの愛称だ。同じ人のことだよ。これは……」
みのりが持つノートのページを、亮が捲っていく。
その距離が居たたまれないみのりには全く気付かない様子で、亮は数ページ確認してから確信したように言った。
「交換日記だな、これ」
ごくんと玲奈が唾を飲み込んだ音が聞こえてきた。
「へえ、ジェシカ。それが父の不倫相手の名前なの」
1、2ページ置きに字体が変わった。
『Dear Ryo』で始まるページと、『J』で始まるページでは書いている人物が違うようだ。
「じぇ……えっと、Jessica……Jessie? え?」
「見せて――ああ、ジェシーはジェシカの愛称だ。同じ人のことだよ。これは……」
みのりが持つノートのページを、亮が捲っていく。
その距離が居たたまれないみのりには全く気付かない様子で、亮は数ページ確認してから確信したように言った。
「交換日記だな、これ」
ごくんと玲奈が唾を飲み込んだ音が聞こえてきた。
「へえ、ジェシカ。それが父の不倫相手の名前なの」