【短編】 過多想い
「ごめんな」
そう言いながら陽大が抱きしめて
頭を撫でてくれる
今なら素直になれる
『ずっと陽大に心愛って呼ばれたかった
好きだって言われたかったぁ…ウワァーン』
今までの切ない気持ちと
嬉しい気持ちが涙となって溢れる
陽大が掌で涙を拭ってくれる
「恥ずかしいとか
俺の気持ちばっか優先してごめんな?」
首を左右に振る
「これからは心愛のしたい事も言って?
俺バカだから言われねーとわかんないしよ」
『うん
ちゃんと言う~』
「これからは人の目なんて気にしねーよ
学校でも心愛とくっついていたい
でないと…心愛を取られそうだ」
『陽大ぁ~だいすき~』
陽大にギューってしがみついたら
きつく強く抱きしめられた
「心愛が誰よりも愛おしい
誰よりも大切で守ってやりたい
大好きだよ」
すごく幸せ
ずっと欲しかった言葉
大好きな人の温もり
大好きな人に抱きしめられる
「俺の彼女になってください」
『はい』
陽大の顔が近づいてきて重なった
優しくソッと触れるだけのキス
でも、あなたの気持ちが伝わってきたよ
心愛をもう一度手に入れれた
もう2度と離さねーよ
誰よりも愛おしい可愛いやつ
誰にも渡さない
好きよりも大好きよりも愛してる
愛おしい君へ
優しいキスを…
『「大好き」』
―End―