【短編】 過多想い
結海は無言のまま屋上に来た


ここで陽大に告ったのが懐かしい


「いいよ」

素っ気無い返事だったけど
OKを貰えた時は飛び跳ねたいぐらい嬉しかった


あの時は楽しい事がいっぱいだと思ってた



「ここ最近ずっと心愛は
 悲しそうな顔ばかりしてるよ?」


『心配かけてごめんね』


結海にはいつも相談にのって貰ってる


「辛いなら見城と別れたら?」



別れる?


別れる…


…別れた方がいいのかな?


「もし見城と別れるなら
 心愛を大事にしてくれる人紹介するよ?」


大事にしてくれる人…


結海にこれを言われるのは3回目


今までは陽大じゃないと…


そう断ってきた



『大事にしてくれる人か~』


フェンスにもたれながら空を見上げた



私の心とは関係なく


今日も澄み渡る青空


熱を帯びる眩しい太陽


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