【短編】 過多想い
今日は陽大の家には寄らない
送ってくれるから
噴水公園に寄った
陽が落ちかけて夕日がオレンジに照らしてる
『陽大は私の事どう思ってる?』
今ならゲームに邪魔されない
最後の賭けだよ
「はっ?
今更かよ」
今更…
そっか
遅すぎたんだね…
『別れよ?』
「えっ?」
『今までありがとう
バイバイ』
いつもの入り口とは逆の方向の
ウォーキングコースを走った
だっていつもの入り口は陽大の帰り道
泣き顔を見られたくなかったんだ
走って
走って
…走れない
しゃがみ込んで泣いた
終わっちゃった
片想い中
陽大と仲良くなりたくて一生懸命で頑張った
好きになって欲しくて…
だからOKを貰えて嬉しかった
でも、付き合ってる時も
好きになって欲しくて必死だった
付き合ってるのに過多思い