【完結】bitter step!
「少し、話してもいいかな」

そう言って、ボクが(多分無表情で)頷くのを待ってから、生徒会長は椅子を引いた。


引いた……のはいいが、彼はなかなか座ろうとしない。
何だ、この間は?


「あの?」

座らないんですか、とボクが聞く前に、

「座って?」

先輩が、ボクを覗き込むように首を傾けながらそう言った。


ああ、ボクいつの間に立ち上がってたのかな。
言われるまで気が付かなかった、一緒になって立ちっぱなことに。

どうやらこの人は、ボクが座るのを待ってから座るつもりだったらしい。
律儀な……。
いや、無意味に立ち上がったボクが阿呆なだけか。


しかし、と、改めて見上げると、ちょっと首が痛い身長差だった。
ボクだって結構あるのに……この人、デカいなぁ。

「何センチ……?」


あ、やべ。
心の声が出ちゃった。
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