【完結】bitter step!
隣で俯いたままの純平の顔を、ちゃんと見たい。

傷つかないで。
嘘を、つかないで。


視線を合わせようと、上半身を捻って前に乗り出す。
その動きに気付いたのか、彼も顔を上げた。


「……――ッ」

その目に、光が無くて。
結局ボクは、言うべき言葉を見つけられない。


ボクを庇い、気遣うようなことを言いながら。
純平の破壊衝動は、未だ、収まっていないんだ。


「……いいよ」

脈絡のない言葉が、口からこぼれた。


責めて、いいよ。

ボクを傷つけて、いいよ。
嘘をつかなくて、いいよ。
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