【完結】bitter step!
ボクは――、もう純平の【男友達】ですら、いられないのかも知れない。


足を投げ出す。
ミニテーブルに当たったので、そのまま蹴飛ばした。

首を反らし、頭をベッドの端に乗せる。
当たり前だけど天井が見えて、LEDのシーリングライトが眩しい。

消してしまおうか、だけど、リモコンに手が届かない。
両腕を目の前でクロスさせて、その光を遮った。


こうして目は隠せても、唇の傷は隠れないと思うと滑稽だった。


掴んだつもりになっていたアイデンティティなど、所詮ボクの独りよがりだった。
自分の居場所が、見えない。

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