【完結】bitter step!
「キミら、有名人だからねー」
と、冷やかす様に梶原が言う。
まるで他人事のような言い方だったけれど、彼がボクらのことを気にかけてくれているのは間違いない。
『任してください。現役っすよ?』――そう、響先輩との電話で、彼は約束していた。
あの時2人が何について話していたのかは知らないが、生徒会としてボクらの問題にちょっとでも関わった以上、彼がその責任を放棄して知らん顔するような人物には思えなかった。
「放っておいたらさっきの1年みたいな勘違いの特攻が増えるかもよ?」
その脅迫じみた一言は、正直大して心を動かしはしなかった。
勘違い女の特攻なんて、大抵は力でなんとか逃げ切れる(さっきの変態はちょっとヤバかったけど)。
だけど広まった噂の一部を聞かされると、被害を受けるのが自分に限った話じゃないことに気付く。
噂の内容は多岐に渡り(ボクを完全に男と勘違いしてるものも含めて)、ボクたち3人を面白おかしく三角関係に祭り上げて誰かの二股や略奪愛を示唆するものばかりなのだけど。
と、冷やかす様に梶原が言う。
まるで他人事のような言い方だったけれど、彼がボクらのことを気にかけてくれているのは間違いない。
『任してください。現役っすよ?』――そう、響先輩との電話で、彼は約束していた。
あの時2人が何について話していたのかは知らないが、生徒会としてボクらの問題にちょっとでも関わった以上、彼がその責任を放棄して知らん顔するような人物には思えなかった。
「放っておいたらさっきの1年みたいな勘違いの特攻が増えるかもよ?」
その脅迫じみた一言は、正直大して心を動かしはしなかった。
勘違い女の特攻なんて、大抵は力でなんとか逃げ切れる(さっきの変態はちょっとヤバかったけど)。
だけど広まった噂の一部を聞かされると、被害を受けるのが自分に限った話じゃないことに気付く。
噂の内容は多岐に渡り(ボクを完全に男と勘違いしてるものも含めて)、ボクたち3人を面白おかしく三角関係に祭り上げて誰かの二股や略奪愛を示唆するものばかりなのだけど。