【完結】bitter step!
「あのね、美紗」

やっぱり美紗は、どうしようもなく可愛くて。
ボクにとっては、大事な、大事な女の子だ。

「その、ケバくてエロい女の人……」


その『助手席の女』の噂を、ボクはもっと前に聞いていた。
その時の心臓を刺されたような痛みは、今でも覚えている。

だけど――、


「その人ね、響先輩のお姉さんだから」

「……え?」


真相は、梶原が教えてくれた。

じゃなかったら、過呼吸になるくらい取り乱したのはボクの方だったのかも知れない。
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