【完結】bitter step!
ねえ、美紗。

「素直になろっか」

ボクももう、隠さないから。


「いつから好きだったの?」

「な……お?」

「純平のこと」

ピクッと彼女の身体が小さく震えたのを、ボクは見逃さない。


「純平……? なお、何、言って」

「もう認めていいんだよ。大丈夫。ボクはもう、怖くないから」


ボクはずっと怯えていた。
もしも美紗と純平が両想いになったら、ボクは2人にとって、邪魔者になるんだと。


そうしたくなかった――、ずっとこのまま、3人で、と願ったのは、ボクだけじゃなかった。
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