初恋の通り道
姿を変えた2人
中学一年生の夏。
まだ体操服に新品さが残る今日この頃。
私………桐島 華月(きりしま かづき)は
初めて恋をしました。
一瞬だった
部活が終わり校門へと続く道を歩いていた
新入生とはいえ
7ヶ月近く通ってきた道は
赤と白のレンガ
よく分からない銅像
古びた時計
見慣れた景色だった。
耳にはサッカー部員の飛びかう声
ふっとサッカー部の方を見た
そこには
ゴールへとボールを思い切り蹴り
シュートを決めたサッカー部エース!
ではなく
スタメン入りは果たせず
でも
誰よりも輝いて、声をだして応援する
一之瀬 桐斗(いちのせ きりと)君