<短編>あたしの飼い犬



「先輩…俺、これ以上先輩と一緒にいられません。これ以上いると、自分が抑えられないんです!ごめんなさいッ!」

















「笠原く…」





笠原くん…







あたしは去って行った笠原くんの後ろ姿を見つめていた。














―――――――
――――――
――――…






あれから、1週間笠原くんはずっと来なかった。





「はぁ…」



「最近、笠原くん来ないね!」





麻理の言葉に胸が痛んだ。







「あたし!笠原くんのところ行ってくる!」



ガタンと椅子から立ち上がると教室を勢いよく飛び出した。














< 11 / 19 >

この作品をシェア

pagetop