<短編>あたしの飼い犬





「笠原くん…頭上げて?」



頭をようやく上げた笠原くんにあたしは口を開いた。










「あたしを大人にして?」
















「せん…ぱい?」




笠原くんは困ったような驚いたような顔だった。








「これはあたしの最後のお願い。あたしの言うことなんでも聞くんでしょう?それくらい出来るよね?いままで遊んでたそうだから…」









「冗談じゃない。」





笠原くんは怒った顔をしていた。




「冗談じゃねぇーよ!俺がいくら遊んでたからって!俺の気持ちも分かんねぇのかよ?ふざけんな」







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