【短】Another Platonic
「華岡さんのキャラ的に、きっちり計画立てて勉強するタイプやと思ってたから」
「ああ。そういうことね」
華岡は可笑しそうに目を細める。
「私って、なぜか優等生タイプに見られるんよね。ホンマは全然違うのに」
「違うんや」
「違うよ?」
さらっと不良宣言する顔に浮かぶのは、いつも通り、女神の微笑み。
なんか……女って怖いな。
それぞれの思惑をよそに、俺たちは黙々と宿題を片付けていく。
そして、夜の9時を過ぎた頃だった。
「コンビニ行ってくる」
突然、葵が立ち上がった。
「食べ物とかならキッチンにあるよ?」
と華岡。
「でも、なんか無性にコーラ飲みたくなったから。甘いものとかも買ってくるね」
「あっ、じゃあさ! 河本くんと一緒に行けば?」
「えぇっ!?」
同時に声を上げる、俺と葵。
華岡はまたしても女神の微笑みで、「ほら、早く行ってきなよ」なんて背中を押す。