【短】Another Platonic
【6】夜明けのコーヒー。じゃなくてダイエットコーラ
華岡綾乃の家に着くと、「先に2階あがってて」と葵が言った。
「水野は?」
「台所行ってグラスとか取ってくるから」
おう。自分ちみたいやな。
さすが中学からの親友。
俺は言われた通り、買い物袋を持って先に2階の綾乃ルームに向かう。
が、部屋の前に立ったとき、違和感に気づいた。
……あれ?
電気、消えてね?
んでもって変な声、聞こえね?
ドアの隙間からわずかな光さえももれていないのは、不自然だ。
代わりにもれてくるのは、押し殺したみたいな女の声。
Why?
……って、決まってるやん!
この状況からして、“アレ”しかないやん!!
分かりきってるけど、とりあえずお約束ってことで、俺はそっとドアを開けてのぞいてみる。
心臓がやばいくらいバクバクいってる。
薄暗い部屋の中。
俺が見たのは、重なって動く2つの影。
……きっ
キターーーーーーー!!!!