【短】Another Platonic
幸せはもろすぎて
崩れるのなんか一瞬で。
ほんの半年前までは一緒に笑ってたのに。
お前にはずっと
笑っていてほしかったのに。
俺はゆっくりとベッドから起き上がり、保健室を出た。
頬には涙が流れてた。
自分のための涙だ。
悲しくて、俺はひとりで泣いた。
なあ、葵。
最後くらい、お前のために泣けばよかった。
俺たちが恋人同士じゃなくなったのは、その2日後のことだった。
別れを切り出したのがどちらからだったか、ちゃんと思い出せない。
もしかしたら別れの言葉なんか必要なかったのかもしれない。
そのくらい、俺たちはもう疲れ切っていたんだ。