恋の禁断症状
ばら売りのシャープペンシルではなく
可能ならきちんとしたケースに入ってあるワンランク上の筆記用具が欲しかった
ショーケースに飾られてある商品を見定めながらどれにしようか迷っている
シックなものは高校生のかずゆきにとってはちょっと大人っぽすぎる気がする
そう言えば、熱狂的なスポーツの球団を思い起こして
よくタオルやら服装がそのグッズだったことを思い出した
ちょうどその球団のシャープペンシルとボールペンがセットになって飾られてあった
予算ギリギリでちょっと値がはったけど迷わずこれにしようと決めた
「あの、プレゼント用にしたいのでラッピング出来ますか?」
店員を捕まえるとショーウィンドウからお目当てのものを出して貰いながらラッピングの要求もした
「こちらでございますか?かしこまりました。ラッピングですね?少々お時間頂きますが大丈夫でしょうか?」
元気に答えながら、待ち時間に携帯をチェックする