睡恋─彩國演武─
陰の国には、紫闇(しあん)、黄泉(よみ)、夜霧(よぎり)、禍獄(かごく)。
陽の国には、朱陽(しゅよう)、星麟(せいりん)、白樹(はくじゅ)、青城(せいぎ)。
それぞれ紫闇と朱陽を王都とし、王都を中心に政治が回っている。
神に守られた陽とは違い、陰には数多の人ならぬ混沌の魔物達が溢れていた。
人はそれを異形と呼び、その存在を忌み、恐れ、そして崇拝した。
人を襲う事は稀とされるが、それらの存在は世の理を乱す。
異形の存在を恐れる陽と違い、陰には異形を神と畏敬する者さえいた。
思考の違う彼らは対立し、けして交わることはなかった。