深紅の花に姫君《改装版》
ーアルバンテール、謁見の間。
「国家認定騎士団、団長、スヴェン・ラルデオ参上いたしました」
「同じく、国家認定騎士団所属、レイン・クロード参上いたしました」
俺と団長は王の前まで行き、膝まづく。
「おお……レインだな、話しは聞いておるぞ。明日から頼むぞ」
ケナン王は、かつてこの国の女王、アスラーナ女王の騎士だったという。騎士と姫という身分を越え婚姻を結び、アスラーナ女王が死した後、国王として国を守り続けている。
「はい、命にかえても王子をお守りいたします!」
俺は深々と頭を下げる。
「本当に若い騎士だな。私の昔を思い出させる。そうは思わんか、スヴェンよ」
「ガッハハッ!そうですな、ケナン王よ。血が騒ぐのではないか?ケナン王も、お前が現れるまでは最年少で国家認定騎士団に入団した才ある騎士だったのだからな!」
「そうなんすか!?」
というか、ケナン王と団長は確か同期だったって聞いた事がある。うわ、俺今ここにいる事が物凄く怖いんだが!!
逃げてぇな………。