深紅の花に姫君《改装版》
「………俺も」
「え……?」
小さく呟くように聞こえた声にレインの顔をのぞき込む。すると、レインはバッと顔をそらした。その耳は、赤くなっている。
「レイン、熱でもあるの?」
「無い!!だから、あんまり顔を近づけるな」
ええ、私、まさか嫌われてる??
なんか、悲しくなってきたー!!
「俺も、お前に会いたかったって言ってんだよ!また、話せねぇーかなって思ってた!だから、そんな顔すんな」
レインは、赤い顔で私の頭を不器用に撫でる。
レインは、私よりずっと大きくて、優しくて、すごく安心する。
そうか、これは照れてるのかな。
だとしたら、レインは可愛い人なのかもしれない。
「ふふっ、ありがとう、レイン。改めて、よろしくね」
「お前、また………。あぁ、もういい!こっちこそ、よろしくな」
こうして、私達は笑顔を交わす。
これが、レインとの二度目の出会いだった。