深紅の花に姫君《改装版》

⭐rain side⭐


スイラン王子への挨拶を済ませて俺は、訓練場へと来ていた。すぐに、部屋に戻る気にならなかったからだ。


「アイツ、本当に男か??」


女みたいに綺麗な顔立ち、細い手足、腰の華奢な体つき、しぐさ、笑いかたから何から女みたいだ。


綺麗すぎる男??
にしても、まとってる空気がもう女だ!!


「俺、男に照れたとか………あ、ありえねぇ!!」


アイツは男だ。
服脱いだら俺と同じモンついてるっつうの!!


でも、肌、綺麗そうだよな………
あの手、手触りも良かったし、白くて………



「って、俺は何を妄想してんだ!!」

「うん、お前は何を一人で暴れてんだ?」



いつのまにか、隣にしゃがみ込むジェイドさんがいた。


は!?
いつの間に隣にいたんだ、この人!!

人の気配にすら気がつかないなんて、俺、しっかりしろよな……

















< 23 / 219 >

この作品をシェア

pagetop