深紅の花に姫君《改装版》


「レインは、生まれて初めて出来た友達だから…」


失いたくなかったのかも。
私の秘密を知っても離れないでいてくれるレインは、秘密を守るために沢山の人と距離を置いて生きてきた私の初めて近づきたいと思えた人…


「お前って不器用な奴だよな……」

「不器用かな?」

レインは苦笑いを浮かべ、私の頭をポンッと撫でる。



あったかい手………
こんな風に、レインの心もあったかいんだ。



「友達だと思うなら尚更、俺を頼れよ。友達ってのは、頼られると嬉しいもんなんだ」

「頼られるの、嬉しいの?」


そういうもの?友達って………。迷惑だって思わない?


「少なからず俺は嬉しいぞ?俺だから話せるって、信じてもらえてるんだって実感できるからな」

「そうなんだ………」


友達って、そういう風に不安を打ち明けて、心が軽くなるだけじゃなくて、頼られた方もまた、その人の特別な存在なんだって嬉しい気持ちになるんだ。


それって、なんだか、素敵な関係だなぁ…































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