深紅の花に姫君《改装版》


「ヴァンパイアと生きる事自体が私は許せないのかも…」


答えを探せないんじゃない。
私、答えを探したくない………?


考えれば考えるほどこんがらがって、まるで迷路だ。



「あぁ、そんな時……母様が傍にいてくれたらいいのに…」



両膝を立て、顔を埋める。
母様…………話したい事が沢山あるんです。


悩みも聞いてほしい、ううん、何もなくても、綺麗な花を、見つけたとか、ちょっとした出来事でも母様に聞いてほしかった。



「あぁ、そうだ。この間のノリアの花の商談も大臣と相談しなきゃならないんだった…」


やる事は沢山。
ただ、やる気が起きないのだ。



ーコンコンッ


沈んでいると、部屋を誰かがノックした。


「スイラン!入るぞ」


私の返事を待たないまま部屋に入ってくるレインに私は苦笑いを、浮かべた。


うん、着替え、気を付けておこう。















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