深紅の花に姫君《改装版》



ー⭐rain side⭐


「女だったら……って、俺はまたなんつう事を!!」


スイラン、困ってたよな。
俺がスイランを好きになったって言ったら、アイツどう思うんだろうな。


気持ち悪いって思うか?
男が好きだなんて……


いや、俺は女が好きだったはずなんだよ。
なのに、何でスイランなんか……


いや、そもそも仕える王子を好きになるなんて、絶対叶うはずねぇし……


「それにしても、何でアイツ、あんな諦めた顔してたんだ?」


国の為に在ると言ったスイラン。
そう言いながら、辛そうな、どこか諦めたような顔をしていた。


王子だって、好きに生きたいって思うだろ。
人間なんだから……


まだ、俺にも弱音を吐けないのか。
それとも、自分の感情すら騙してんのか……


ますます、放って置けねぇよな………


















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