深紅の花に姫君《改装版》
「ほう、もう思い当たるふしがあるようだのう。それは良かった!」
「あっ……いえ、あのっ……」
うわぁ、なんか恥ずかしい。
って、こるじゃあ私がレインを好きみたいじゃん。
真っ赤になる私を、ヘルダルフおじちゃん優しく見つめた。その視線がくすぐったくて、反らすように窓の外を見つめる。
そうだ、私はここヴァンパイアと人の共存する方法を探しに来たんだった。ヘルダルフおじちゃんなら、母様の事、何か知らないかな??
「ヘルダルフおじちゃん」
願いを込めて、私はヘルダルフおじちゃんに向き直る。
何でもいい、どうか、手がかりでも掴めれば……
人も、ヴァンパイアも生きられる方法を……
「私は、人とヴァンパイアが共に生きれる方法を探しています」
「ほう………」
すると、ヘルダルフおじちゃんはあまり驚く事なく私を見て面白そうに笑った。
しかし、その、眼光は鋭い。
まるで、何かを試されてるみたいだ。