深紅の花に姫君《改装版》
「う、うん………ごめん、行こうか」
曖昧に笑って答える。
私、あの後に何て言おうとしたんだろう。
深紅の想いがあるわって………どういう事??
まるで、白昼夢でも見ていたみたい。
本当に夢でも見ていたのかな……
「…………大丈夫です。その答えはすぐに出ます」
「えっ……?」
それって、どういう事??
心の中の問いをまるで聞かれたかのようで、ドキッとした。
「さぁ、参りましょう」
「あっ、うん!」
気になるけど、偶然かもしれないし……ね。
腑に落ちず、もやもやしながらも、私はセレネリス婆様の待つ教会へと向かった。