不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。上



『「「あ」」」』


ハルキさん、ツバサさん、私のが声が重なった。




『でた…』


声が、出た!

薬がきれたんだ!




「なんだよ喋れんじゃねーかよ!」



「リンちゃん可愛い声してるね」


ツバサさんはほっておいて、一緒に喜んでくれるハルキさんに笑みを向けた。



すると、ぽんと、頭の上に手のひらが。


その手は驚いたことにアカリさんのもので…



「母親探し、やるぞ」


優しく、くしゃと私の頭を撫でて、部屋から出て行ってしまった。





< 29 / 313 >

この作品をシェア

pagetop