不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。上
「んなっっ何でお前がここにいんだよっっっ!!!!」
ツバサさんの今世紀1番馬鹿でかい声が、今の俺たち全員の声を代弁してくれた。
そんな驚き固まる俺たちを無視して、リンリンはどんどんと前へと突き進む。
あの、弱々しい少女の面影はどこにもない。
アカリさんたち幹部と同じ前線に辿り着くと、
『言ったでしょ、みんなのこと守りたいって』
力強い背中に、これこそが"姫"だと、誰もが思ったに違いない。