不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。上
私はふるふると頭を横に振った。
みんなでご飯…
行きたいけど、外に出てしまったら…。
あいつらに捕まるのが怖くて外に出れない。
私には薄暗いところがお似合いかもしれないけど、あんなとこに戻るのは嫌だ……
すると、フワッと何かが香った。
アカリさんが私にパーカーを着せてくれていた。
アカリさんの匂いに包まれたと思うと、自分でも顔が赤らんだのがわかった。
『あ、あの』
「これでも着とけ」
『でも…』
「恐いんだろ?」
と、ぐいっとパーカーのフードを私の顔が見えないように被らせた。