不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。上



『えっ?えっ?』


いきなり視界が真っ暗になって、焦った。


アカリさんはわかっていた。
私が見つかるのを恐れていたのを。



ぐいっと手首を掴まれ、引っ張られた。


私はその力に身を委ね、足を進めた。



それでも、さすがに見えない状態で階段を降りるのは怖くて、ゆっくりゆっくり降りた。


アカリさんは手を握って待っていてくれている。


なんだか、とても心強かった。








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