君が教えてくれた事



トンネルをくぐる度に変わっていく景色が不思議で仕方なかった。




さっきまで見ていた海が遠くなったり、また近くなったり、見えなくなったり・・・




電車は確実に俺達を目的地に運んでいる。





今の1秒1秒が、楽しくて仕方がない。



見飽きるほど見たガイドブックをリカのカバンから探し出して、また見てしまう俺に、リカは呆れた顔を見せながらも、優しく頭を撫でてくれる。




やっぱり俺って・・・



リカの前じゃ、まるっきりガキみたいだ・・・。





.
< 125 / 260 >

この作品をシェア

pagetop