君が教えてくれた事



このままリカを抱きたいと思った。



俺がリカをどれだけ愛しているか、どうやったら伝えられるかな?



醜い感情に支配された俺を、また笑わせたリカ。


リカの魔法。



嫉妬って醜いのかな?



好きだから・・・そうなってしまうのかな?


いい事か悪い事かは分からない。



でも、リカを傷つけてしまった事は事実で、それは俺自身が一番許せない事。




忘れちゃいけない。





すっかりご機嫌な俺の膝の上で、すっかりご機嫌なリカ。



チュッチュッと何度も唇を当てる。



好きだーっ!!って気持ちが、さっきまでの気持ちを塗り替えていっぱいにしていく。



「歩太、機嫌直った?」



かわいく甘えた声を出すリカに、俺は少し調子に乗ってみる。




「一緒に温泉入ってくれたら、機嫌直る。」



ニヤッと笑ってそう言うと、ぷぅっと頬を膨らませて軽く睨むリカ。



勝った。




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