君が教えてくれた事
何の情報も得られないまま、リカからの連絡も来ないまま、時間だけが過ぎて行く。
焦りと、心配で気がおかしくなりそうになる。
それでも、リカを見つけるまでは、絶対に諦めない。
リカに会えた時、これ以上恥ずかしい自分でいたくない。
リカを守れる男になりたい。
年が明けた1月9日。
今日はリカの20歳の誕生日だ。
リカから直接聞いた事はないけど、リカのアドレスが、リカが作ってくれた俺のアドレスと似ていたから。
誕生日が示された数字。
〈リカ、誕生日おめでとう!一緒にお祝いしてやれなくてごめんな。
生まれて来てくれてありがとう。出会ってくれて、愛してくれてありがとう。
愛しています。〉
メールを送ると、買い物に出かけた。
スーパーでいろいろ買い込んで、ケーキ屋で誕生日ケーキを買った。
作った事のない唐揚げを作って、リカの好きなオムライスも作ってみた。
〈リカちゃんお誕生日おめでとう!!〉
そう書かれた生クリームのケーキにロウソクを20本たてて、一人でバースデーソングを歌った。
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