君が教えてくれた事
「歩太、やっぱり、お父さんだったんだね。」
「もう関係ない人だよ。
俺の家族は、リカと光だけだから。」
リカは、そっと俺の手を握ると、向き合う様に座った。
俺の心に入って来ようって・・・
リカは昔から、そうやって俺の心を開いてくれた。
「手紙、読んでみて?」
「いいよ。」
「歩太、大丈夫だから。何があっても、私は歩太を愛してる。光だって、歩太を愛してるんだよ?
もし、歩太が傷付くような事になっても、その傷は、私と光で癒やすから。」
優しい眼差し。
まっすぐ伝わる愛。
「俺はいいんだ。
でも、リカと光が傷付く事は、どうしても許せない。」
「私と光は大丈夫だよ。歩太が守ってくれるから。だから、歩太、手紙・・・読んでみて?」
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