君が教えてくれた事
リカは、覚えていてくれたんだ。
今すぐに、リカに会いたいと思った。
俺は、バイト中のリカにメールの返事を送った。
〈メールありがとう。嬉しかった。〉
次の日、いつもより早く出勤した。
でも、今日はリカは休み。
自分が明らかにガッカリしていくのを感じた。
誕生日。
別に、こだわりなんてないけど、リカに会いたかった。
リカの笑顔が、見たかった。
いつもの様に仕事をして、前半の時間で上がる。
着替えを済ませて店を出た時、
「歩太っ!おつかれ〜!」
リカが笑顔で駆け寄って来た。
「・・・リカ?・・・何でいるの?」
「歩太、お誕生日おめでとう!!」
「・・・ありがとう。」
直接聞く“おめでとう。”
メールとは、比べ物にならないくらい、嬉しかった。
「歩太、お腹すいてる?今日は私がご馳走してあげるよ!!」
リカはそう言って、得意気に笑った。
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