君が教えてくれた事



今まで、誰にも話した事がない。



口に出した事すら。



リカの目を見ると、覚悟が揺らぐ。





でも・・・



「俺の話、聞いてくれる?」



突然の俺の切り出しに、リカは首を傾げた。



そんなリカを、俺はそっと抱きしめた。


小さな体から、リカの温もりを感じる。


すごく、怖かったんだ。








「リカに嫌われちゃうかもな・・・。」



その言葉と同時に、リカが俺から体を離した。




心配する様な・・・


不安な様な・・・



そんな複雑な顔をして、





「歩太、話して。」



俺の目を見てそう言った。




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