命の源
「宮近、お前のせいでな
俺の人生滅茶苦茶なんだよ」




村上がそれまで刃物を向けていた女子生徒から手を放し、私に刃物を向けてきた。




ここからの出来事は、周りから見ると一瞬の出来事だったらしい。




私が私に手をかけようとする村上の腕を掴み刃物を振り落とす。




夏木が背後から村上を羽交い締めにし、動きを封じる。




その後、必死で抵抗する村上の動きを封じるため、私も夏木に応戦し、力付くで村上を押さえつけ、気が付けば、村上はその場に倒れていた。




ただただ私の目に惨めに映る村上の姿。




「先生・・残念です。」




私は村上にそう吐き捨てた。




本当に心からこんな人間が担任であったことが、残念でならなかった。
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