叶えたい花。
 すると、甲斐先輩は星を見ながらこう言った。

「今…、何時だろうな…」

 私は、

「あ…」

 時間のことを本気で忘れていた。

「ま、いっか…」

 と、先輩は言うけど、私的には良くなかった。私が、

「良くないですよ」

 と言うと、甲斐先輩はこう言ってきた。

「大丈夫だって。ちゃんと送り届けてやっからよ」

「そこの問題じゃ…」

 と、反抗しようとすると、甲斐先輩は私を押し倒して

「じゃあどこの問題だよ」

 と、アゴクイしながら聞いてきた。でも、その時の甲斐先輩の顔はすごく寂しそうだった。
 私は、

「先輩?」

 と、疑うように返した。でも、甲斐先輩はもっと顔を近付けてこう言ってきた。

「俺のモノになれよ。楽しませてやっから」

 私はというと、月明かりで見える顔を赤くしつつも、
< 17 / 59 >

この作品をシェア

pagetop