叶えたい花。

「でもよぉ!あいつらがここにいろっつったのによぉ!」

 どうやらシゲは、先生方のが矛盾を言っていることにいらいらしていた。そんなシゲに、私はこういうしかなかった。

「すいません、先生。もう少しお待ちください。シゲ、先生はそう言うもの。しゃーない」

「あなたはどちらの味方ですか!」

 という国語教師のツッコミに、

「知りません」

 と、返した私。シゲはというと、

「なぁ!何とかしてくれよ!サーボーりーてぇーよー!」

 と、私に言ってきた。私はというと、

「知らないよ、サボっておいでよ」

 と、シゲに言い返すのであった。

「お前と一緒じゃないとダメなんだよ!」

「なんでよ!」

「知らねーよ!」

 意味の分からないことを言うシゲに、私は、

「わかった。一時間だけ待って」

 と、一時しのぎの口約束をした。するとシゲは、珍しく大人しくしてこう言った。

「わーった。一時間だけな…」

 私は国語教師に一礼をして席に座った。もちろん、シゲも。 
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