叶えたい花。
「なんだ」
そうやって呆れた私に、
「心配した?」
と、シゲは聞いてきた。私はというと、こう言い返した。
「損した」
「嬉しいねぇ」
そう言って私の肩を抱くと、シゲは、
「付き合っちゃう?」
と言い出した。私はというと、もちろん冗談だと思っていたからこう言った。
「ふざけないで」
肩に置かれた手をはらうと、
「そう来なくっちゃ」
と、シゲは何かを企んでいるような笑顔を浮かべた。
「何企んだの?」
と、私が聞くと、
「言ったら面白くねぇだろ?」
と、シゲは悪い顔をした。
「そりゃーね」
と、私が返答すると、シゲはこう言ってきた。
「だから言わねー」
私は、ため息を吐いてからこう言った。
「…、まぁいいけど」