We know








俺の顔を見た優奈は、どこか満足そうな顔をしている。


柄にもなく、熱くなっているこの顔を。


恥ずかしいが、優奈がいいならこれでいい。


なんて思っている俺は、昔の俺には考えられないことだろう。


『コンコン』


「失礼します。…そろそろよろしいでしょうか?」


そう言うスタッフに頷いて、


「…優、行くぞ」


「うん!」


俺は優奈の腰に手をあてて歩き出した。







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