空のギター
「俺端っこの方で見てたけどさぁ、なまらびっくりし……あ。俺、北海道出身なんだ。みんなって何処から来たの?」



 つい方言が出てしまった光夜が言うと、紘がワクワクした表情ですぐ様返答する。



「へぇー!北海道!?俺一回も行ったことないよ!!名古屋から出たことほとんどなかったもん!!」

「紘って名古屋から来たんだ?味噌カツがウマイ所だよね!俺は福岡だよ。雪那と頼星は?見たところ、前々からの知り合いみたいだけど。」



 風巳が尋ねると、雪那が代表して「神奈川だよ!俺達幼馴染みなんだ」と答えた。それを聞いた三人はとても驚いた顔を見せた。



「……何か凄くない!?友達同士で受けて二人共が受かっちゃうなんて!!」

「確かに……確率は低いだろうね。」



 顔を見合わせる紘と風巳に、光夜は「それだけ二人に実力があるってことだろうな。ついでに俺らもね。自信持って良いと思う!」と言った。その言葉で全員が笑顔になった。



「俺は頼星が言った通りだよ。生演奏はしなかったから、その分かなり質問されたんだよね。多分、紘も聞かれただろ?『もしデビュー出来たらどうしたい?』とかさ……」
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